2008年06月17日

CLIMATE CHAGE : IMPACTS ON JAPAN

 実は、nature誌を愛読して、早9年目となる。

 こうやって長く読んでいると、流石に、翻訳文を読むよりも原文となる英文を読んだ方が速いときがある。だから、日本語のダイジェスト送られてくるようになったが、本誌に載っていたもの以外を読むことが多い。

 その9年間、nature誌を扱うことが多かったが、自身のせいかな、その間に、それまで専門家一色に染まっていたものが、一般向けのコンテンツが増えてきた。ダイジェスト版が出だしたのも、nature誌を扱いだしてしばらくしてからのことで、時々新刊号と一緒に送られてくる冊子には有用な情報のものが多かった。

 それまでの冊子というのは、有用な専門情報が付属されていたのだが、どういうわけか、2008年4月に、一般対象向けの『地球温暖化:日本への影響(CLIMATE CHAGE : IMPACTS ON JAPAN)』という冊子がその時の最新号と一緒に送られてきた。

 それまでの流れというのは、nature誌を愛読していたからよく知っているし、実際にIPCCのデータにも直接目を通していた自身である。これに、疑問に思ったので、関する科学データが載っている資料をいくつも仕入れており、『Worldwatch Institute』の資料や、『計量分析ユニット(EDMC)』のデータまで仕入れている。

 中身を見て唖然としたのは自分だけだろうか…?

 内容は、IPCCの物理学系列よりもレベルが低く、IPCCに都合よく編集され、内容というのは報道されたのを集めたもので、全体的に内容が非常に薄いものとなっている。

 それは、政府や行政で発行されるようなガイドマニュアルのようなものであるが、その程度のものなら、環境省で製作できるような内容である。

 何が悲しゅうて、NGPネイチャーアジアパシフィックが、在日英国大使館の依頼に基づいて製作しなきゃならんのだ?…と、真面目に思った。

 因みに環境省は協力に位置づけられており、地球環境センターの温暖化評価室長が監修している。しかし、その内容は環境省で十分に製作できる内容のものである。


 単刀直入に言えば――。

 科学は事実や物理に根ざし、聖域を守るべきであると思う。

 そうでなければ、必要性の認識も難しくなるため、リスクの対応は難しいだろう。

 実質のところは、気象といった気候変動を通して、考えられる危機状態から、懸念して対策について真剣に研究されているところもある。

 つまり、それだけ「リスクの試算が甘い」という話である。

 それは、在日英国大使館の依頼だから仕方がないだろうが、科学技術系が環境省レベル内容で環境省レベル以下のものを作るのはまずい。

 何故なら、ごく一般人でもよく知っている人間はよく知っているので、社会においての信用性に関わってくるからだ。

 例えば、技術系で構造工学を学んでいる人間は、すぐにわかる。また、専門課程を踏んだ人間ならわかるものもある。だから、信頼性がないデータであると、自身の家庭内では、必ず、それらのデータをおかずに、「どこが間違っている」といった指摘が始まり、「現実的ではない」といった討論になる。

 また、IPCCは、物理学は妥当としても、生物学や経済学に疎いし、農林水産にも疎く、必ずしも良質なものとはいえない。

 英国は別として、全体的に対応策も曖昧である。


 それまでのnature誌がどんな状態で流れてきたのかといえば、簡単に説明すれば、次に示すような流れだった。

 nature誌ではIPCCを押すようになったのはここ2年の話(2007年度より)で、昨年前後より妥当な見解だと示すようになった。

 それより以前は議論を交わされており、3年前は特に激しい議論が交わされた。基礎的な科学知識を固めたものこの時期である。

 それよりも前は、IPCCのデータについて、受け入れやすいように捏造された経緯が見られたことから、「科学者であるならば事実を明確に示すべきだ」といった批判的な議論も立ち上がった。

 何故なら、その時に観測されている状態と全く違っており、深刻な状況を示唆した報告が数多く出ていたからだ。

 更に、それよりも前といえば、IPCCの活動については、ほとんど見向きもしなかった。しかし、観測されたデータで、危惧される報告が次々と挙がってきてからIPCCを見るようになった。

 少なくともnature誌を読み始めた9年前の当時には、IPCCに関するデータは挙げられてはいなかった。

 実際、IPCCのそれまでの理論というのは、単純な簡易モデルにすぎないもので、理論の根拠となる根拠がなく、現実味がなかったというのも事実だったからだ。

 それなのに、まず第1ページ目に、事実に沿わないものがある。

### 参考例文 ###

 2007年にノーベル平和賞を受賞した「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)は、1988年の創立以来、私たち地球環境の未来に関して、世界中の研究者たちの協力を得て、正確で信頼性のある報告書を公表してきました。


 捏造はいかんと思う。

posted by science_vampire at 20:12| Comment(0) | TrackBack(0) | Climate Chage | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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